シャクザのアニメ・漫画感想ブログ

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『葬送のフリーレン』第1話~4話感想! 完璧に原作を再現した素晴らしいアニメだった!!

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 皆さま、こんにちは。今回は以前からかなり記事にしていた『葬送のフリーレン』のアニメ第1話~4話の感想を語っていきたいと思います!

 昨今、ドラマのように初回1時間スペシャルという形式を取るアニメはそう珍しくは無くなっていますが、『葬送のフリーレンはそれらを超越しました。なんとあのジブリやコナンを放送する金曜ロードショーで2時間の枠を設けるという異例の厚遇を受けたのです。

 そんな『葬送のフリーレン』。原作ファンである僕としては、期待すると同時に少しの不安もありました。あの静かで落ち着いた雰囲気を再現できるのか? もはや別物になっていないか? そんな複雑な心境のもと、僕はアニメを見たのです。

 それでは、実際どうだったのかというとーー。

 いや、もう最高でした! 

 原作のなんとも言えない独特な雰囲気をアニメに完璧に落とし込んでいて、このアニメを作った人の原作理解力に尊敬の念を抱くほどでした。僕の危惧は完全に杞憂でした! アニメを見てから原作漫画を読んでも、ほとんどギャップを感じないと思います。

 他には、キャラと声のマッチングも素晴らしかったですね。僕は声優には詳しくないのですが、誰一人違和感を覚えるキャスティングはありませんでした。きっと、ネームバリューではなく実力で選考してくれたのでしょう。素晴らしい判断です。

 唯一気になるとすれば、YOASOBIのOPがイマイチ合っていなかったくらいですかね。微妙にうるさいのと機械音みたいな歌声がフリーレンの静かな雰囲気とは噛み合っていないと感じました。まあこれについては慣れてくると思いますが。

 

 さて、以下は1話ごとの感想です。とはいえ、僕はすでに漫画で知っているので軽めに触れていきます。

第1話:冒険の終わり

 フリーレンが勇者パーティーとして魔王を打ち倒したあと、ヒンメルの死をきっかけに人を知る旅に出るという話でした。

 失ってから実はそれがとても大事なものだと気づくことって結構よくあることだと思うんです。特に歳を取れば取るほど、そういう経験は増えていきます。

 例えば、祖父母や両親、旧友、あるいは犬や猫などのペット。嫌いではないけど特別好きでもなかったはずなのに、いざ居なくなられるとどこか寂しさを感じてしまう。もっと何かをしてあげればよかったと、酷く後悔してしまうのです。

 フリーレンもそうでしたが、そこで終わりませんでした。今度こそ後悔しないように、人間に積極的に関わって知ろうとします。この「人間を知っていく」ことこそが、この物語のテーマなのです。

 これからフリーレンは宣言通り、多くの人々と関わっていくようになります。そして、その人たちの人柄をどんどん知っていく。それは、実はフリーレンだけでなく僕たち視聴者も同じなんです。登場人物たちの言葉を聞いたり行動を見ることで、一見しただけでは分からない心情を読み取る。これこそが『葬送のフリーレン』の醍醐味なのです。

 これは最新11巻までずっと変わりません。長編エピソードでもこれを軸として、物語は展開されていきます。この第1話はまさに、『葬送のフリーレン』とはどういう物語なのかを明示したエピソードと言えるでしょう。

第2話:別に魔法じゃなくたって……

 元仲間である僧侶のハイターとの別れと、新たなる仲間であるフェルンとの出会いが描かれた話です。

 死は人と人とを永遠に別ちます。だから、合理的に考えるならば生者は死者のことをいくら想っていたとしても意味がありません。なぜなら、死者にその想いは届かないし、届いたとしても生者には分からないから。

 しかし、それでも死者を尊ぶのが人間です。だから、ハイターのようにヒンメルの意思を継いで人助けをしたがり、フリーレンのようにヒンメルの銅像に彼が好きだった花を植えたがる。それは、自己満足に過ぎないかもしれません。それでも、道理に合わないとしても、情緒で動いてしまうのが人間なのです。

 フリーレン、ハイター、フェルン。この3人の死者への想いが描かれた話でした。

第3話:人を殺す魔法

 フリーレンの不器用な優しさと、時間の流れの無常さが描かれた話でした。この2つのエピソードは独立しているため、まとめて話すことができないのであとちょっと長くなりすぎたので短めに。

 

 フリーレンがフェルンの誕生日プレゼントに悩んだとき、フェルンの「知ろうとしてくれたことが嬉しいという言葉を掛けたことにはグッと来ました。

 他人が自分にしてくれたことは、別に自分のためにならなくてもいいんです。してくれたこと自体が、自分のことを想ってくれたという証明になるのですから。人はそれだけでも嬉しくなってしまうものなのです。

 原作で有名な魔族、腐敗の賢老クヴァールがついに登場しました。彼が開発した魔法『ゾルトラーク』は非常に凶悪な魔法でした。多くの人々を殺戮し、無類の強さを誇っています。ヒンメル率いる勇者パーティーですら、封印するだけで精一杯の強すぎる魔族だったのです。

 しかし、彼の封印中の80年間で研究し尽くされた結果、魔法使いならば誰でも使えるほど一般的な魔法になってしまいました。人間の強さ、そして時間の無常さを感じさせるエピソードでしたね。

 ちなみに、クヴァールは原作よりもかなり強化されていました。ちょっと盛りすぎじゃないかな……。

第4話:魂の眠る地

 勇者パーティーにいた頃、新年祭の日の出を朝に弱いフリーレンは見られませんでした。そのことを怒られ、フリーレンは今度こそ見ようとします。そして、実際に見たのですがーー。

 このエピソードはフリーレンの感性が描かれました。他人が楽しそうにしていれば、自分も楽しくなってしまう。子どもがいる方ならば、より強く共感できるのではないでしょうか。「私1人ではこの景色は見られなかったな」という言葉も、まあつまりそういうことです。

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 もう1つは、フリーレンたちの旅の目的がはっきりする話でした。死者と会話ができるという半分眉唾物の話を信じ、『魂の眠る地へと向かうのです。

 印象に残ったのは、「天国があるかどうかは分からないけど、あった方が都合がいい」という言葉です。僕は宗教家ではありませんが、確かにそうかもなぁと思いました。

 善行を尽くしたのだから、死後だって報われてほしい。非業の死を遂げてしまった人には特にそう思わずにはいられません。そうじゃないと悲しすぎますから。

総括

 すみません、軽くと言いながら結構語ってしまいました。とにかく、かなり素晴らしい出来で非常に満足感がありましたね。

 金曜ロードショーでは、原作でいう1巻〜2巻冒頭まで放送されました。先が気になって仕方がないという方には⇩にリンクを貼っておきますので、見てみてはいかがでしょうか。

px.a8.net

 今回は以上となります。来週からは金曜日の23時放送となるので、忘れないように見てくださいね!